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2012年度後期活動番外編『CCS入門』

 本日もまた、ゆるゆると新入生を迎え入れるための準備を行いました。
 最近のニュースなど気になった話題をいくつか出しましたが、特に取り上げたのは炭素回収・貯留技術(CCS)についてです。


 炭素回収・貯留技術(CCS)というのは、“工場や発電所で発生するCO2を捕えて、地中貯留に適した場所まで運び、貯留する技術”であり、二酸化炭素排出量の削減の有力な一手段として期待されている技術です。

 歴史的経緯をたどると、CCSはG8エネルギー大臣会合共同声明 (平成20年6月)で注目されたのをはじめとして、国内での指針が立ち、安全にCCS事業を進めるための綿密な調査を行うための会社を設立し、国からそこへ仕事を委託するという制度を確立した、というのが、2013年3月現在に至る道筋のようです。

 CCSという専門的に込み入った話題を、誰が国家レベルで事業を進めていくか? というのは少し疑問に思っていたのですが、半民間の株式会社が中心となって行う、という形をとるのに合点がいきました。
 CCSに関する技術について専門的な知識を持つ研究者が集まり、省庁等をはじめとして、研究機関、民間企業などのCCSに関心のある団体との協力・提携関係を築きながら調査を進めていく、ということだそうです。

 イギリスでは国家を挙げて炭素回収・貯留を推し進めていますが、日本ではまだ実証が終わりつつある段階だそうです。この違いの生ずる主な原因は、

①ガス生産時に発生する二酸化炭素の回収は40年以上の実証の積み上げを持ち、炭素回収技術の運用が日本に比して有利(炭素回収)
②イギリスに比して日本には複雑な地質構造があり、より高度な技術の実証を待ってからでないと日本でのCCS導入は難しい(炭素貯留)

といったところにあると思います。

 また、CCS事業の舵取りを行うのは経済産業省だそうです。世界的なCO2排出枠取引などを背景にして、二酸化炭素の排出量を削減する一手段として、地中・海底下にCO2を貯留しようというので、環境省と経済産業省、どちらがどこまで仕事を行うか、というのは難しい問題であるようです。
 環境省が関わっている点について調べていると、CCS事業がもたらす環境への影響の評価(環境アセスメント)の指針を出しているらしいことがわかったのですが、これについてのより詳しい情報は集めることができませんでした。

 つい先日3/4にも苫小牧におけるCCSの大規模実証試験の観測井の掘削作業が終わるなど、今も着々と事業が進んでいます。
 普段の生活からは縁遠い話題であり、現に聞いたことが無い、という人も多いとは思いますが、環境問題について新鮮な感覚を味わうことができて面白いテーマでした。ちょっと長くなりすぎました。

written by ペヤンゴ

参考文献
単行本・地球環境データブック 2012-13
(日本CCS調査株式会社)http://www.japanccs.com/index.html
(2011年・日経新聞)CO2の回収・貯留、本格展開へ 環境省がアセスメント指針
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2003W_Q1A920C1000000/
(2009年・SciencePortalChina)日本におけるCO2地中貯留技術開発の取り組み
http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/0908airpollution/r0908_setsu.html
(2009年・経済産業省)二酸化炭素回収・貯留(CCS)研究会とりまとめの概要
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g90807a02j.pdf
(2006年・環境省)地球温暖化対策としての二酸化炭素海底下地層貯留の利用とその海洋環境への影響防止の在り方について 中央環境審議会地球環境部会 二酸化炭素海底下地層貯留に関する専門委員会報告 骨子(案)
http://www.env.go.jp/council/06earth/y068-03/mat05.pdf
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